
ほとんどのエステサロンって、次回の来店予約を2カ月後にしか入れられないですよね。
2カ月に1回の来店で年間6回、完了までにワキ脱毛で平均12回かかると言われるエステサロンですから、2年は通わなければいけなくなります。
でも、女性って結婚や妊娠などで事情が変わりやすいもの。サロンの脱毛ってなぜこんなに時間がかかるのでしょうか。
また、脱毛期間中生えてくる毛や妊娠した場合など、その期間、毛の処理はどうしたらいいのでしょうか。
目次
脱毛に期間がかかる理由は『毛周期』
毛周期があるから
1本の毛は、ずっと生え続けるわけではなく、生まれてからしばらく生え続け、そしてやがて抜けるという過程を繰り返しています。これを毛周期と言い、毛周期は3つの時期に分かれます。
毛の根元には、毛をつくる毛母細胞があります。この毛母細胞が、血管から栄養や酸素を受け取って生き生きと生え続けている時期、これを「成長期」と言います。
無理やり毛を抜くと、根元が膨らみぷにゅぷにゅしてて、水分をたっぷり含んでいます。これが成長期の毛です。やがてこの毛は、栄養を受け取るのをやめ、抜ける準備をし始めます。
これを「退行期」といいます。今朝、ブラッシングして抜けた毛がありますよね。根元を見ると白く硬くなっています。これが退行期の毛です。
そして、毛が抜けた毛穴は、すぐに新しい毛を生やすわけではなく、しばらく休んで次の準備をします。この時期を「休止期」といいます。毛だって少し休みたいんですね。
成長毛は今生えている毛の3分の1しかない
今、皆さんのワキに生えている毛。何本くらいあると思いますか?日本人の平均は、片ワキ800本くらいあると言われています。
そして、この毛の中には成長期の毛は約3分の1しかないと言われています。
脱毛は成長毛だけに効果がある
光を当てて無くすことができるのは、この成長期の毛だけです。
毛の成長に必要な毛母細胞をやっつけるために、毛母細胞がお休みしている退行期や休止期の時期に光を当てても、脱毛の効果がないからです。
毛周期は毛の長さや太さで異なります。短いまつ毛は2週間、髪の毛は3年から4年と言われます。
ひざやワキは平均2カ月のサイクルで毛周期を繰り返しているので、今、休止期の毛は、2カ月後に成長期になっています。
だから、サロンやクリニックに来店するのも、2カ月後とという指定があるのです。
脱毛の期間に個人差が出る理由

自己処理歴の長さ
しかし、生えている毛の3分の1が成長期だとしたら、多くても4,5回では効果がありそうそうですよね。
しかし、これはあくまでも理論の話で、私たちは早くて小学生のころから自己処理をし、カミソリや毛抜き脱毛をして毛周期を乱しています。
特に、毛抜き脱毛やワックス脱毛をしている方は、成長期の毛がたっぷり生えそろうまでに時間がかかります。毛を無くすのにも回数がかかり、あっと言う間に2年がたってしまうことがあります。
毛量
毛量が多くても、毛が濃いうちはフラッシュ脱毛でもどんどん減毛していきます。
しかし、どんどん毛がか細くなり、色素が薄くなり、毛量は多いけど色素が薄い場合、IPLの出力を高めてもなかなか減毛せず、回数がかかりことがあります。
毛の再生能力
毛の再生能力が高く、毛をやっつけてもやっつけても生えてくる方もいます。
男性は、毛を生えさせるホルモン、テストステロンの影響で、毛の再生能力が高いといえます。特に口周りなどの髭は、他の部位に比べると回数がかかることがあります。
また、女性でも、血液の循環が多い部位や肩辺りは、酸素や養分が行き渡りやすいので、他の部分は毛は無くなっているけど、肩のあたりだけ毛が減らないということもあり、そのため、回数がかかるのです。
脱毛に通う期間はエステとクリニックでこんなに違う?

脱毛サロンの場合(8~12回)
脱毛サロンで使用している脱毛機器は、IPLという脱毛機器です。脱毛サロンでは、毛を作る細胞を壊すほどのパワーのある脱毛機器は使えないので、脱毛の効果が出るまで回数がかかります。
脱毛サロンの脱毛機器は弱いとは言われますが、ただし、回数を増やせば、ひざ下やワキなら8回~12回ほどでもう自己処理が必要のないくらいまで減毛させることができます。
クリニックの場合(6回程度)
クリニックでは、医師しか使えないレーザー脱毛機器で脱毛します。
毛を生えなくさせるためには、毛を作る元となる細胞を壊したり、形を変えたりすればいいのですが、レーザー脱毛機器なら、ダイレクトに細胞に作用することができるのです。
そのため、クリニックではワキやひざ下などは、脱毛サロンの半分以下の5~6回で効果を出すことができます。約1年では脱毛を完了することができるのですね。
なぜ違いがあるのか
脱毛サロンとクリニックでは、使っている脱毛機器の差異によって、脱毛の効果が異なってきます。
パワーの強いレーザー脱毛機器は、ダイレクトにしかも確実に毛を作る細胞に働きかけることができるので、脱毛の効果も高く、回数も少なくすむのです。
しかし、パワーが強いというのは、それだけ痛みも伴います。効果も高い分、値段がお高めです。
これだけ「レーザーが強くて効果的」という認識が浸透しているにもかかわらず、いまだに脱毛サロンも人気なのは、やはりどっちも選びがたい、いい面と悪い面の両方があるからなのでしょう。
効率的な脱毛を行うために大切なポイント

毛が生え揃ったときが施術の目安
脱毛サロンでもクリニックでも、2カ月後の来店が目安となります。
先ほどお伝えしたように2カ月というのは、成長期の毛が生え揃う目安なのですが、中には、2カ月たってもなかなか毛が生え揃わなかったり、2カ月待たずに、元の毛量に戻る方もいます。
どれが成長期の毛かは、皮膚の中を見てみないとわかりません。ただ目安としては、これ以上毛量が増えないだろうと思えるほどたっぷり毛が生え揃ったときが次回の照射のタイミングとなります。
毛質や部位によって、毛周期を変える
2カ月ごとの施術で順調に減毛すればいいのですが、中には全然減毛が感じられないという方もいます。そういう場合は、成長期の時期がずれている可能性もあります。
成長毛かどうかを調べる術はありません。しかし、減毛しない場合は光の照射時期を1か月早めてみるとか、逆に遅くしてみるなど、時期をずらしてみた方がよいと思います。
効果が感じられない場合、来店回数を早めたりできるのか確認する
脱毛サロンには、2カ月後にしか施術を行わないというところも存在します。もしかすると、契約上そういう条件だという場合もあります。
ですから、契約前にここは絶対確認しておきましょう。何回やっても効果が感じられない場合は、来店時期を相談できるのか、脱毛契約をする前に必ず確認してください。
脱毛をやりすぎも注意
脱毛をしてくると肌がつるつるになり、毛を限界まで無くしたくなります。
「もっともっと」と光を当てても、毛が薄かったり、産毛のような色素だったりすると、脱毛サロンのIPLではこれ以上減毛の効果はないと言っていいでしょう。
産毛のようなメラニンの反応のない毛に光を照射しても効果は期待できません。また、光を当てれば当てるほど、脱毛の波長では肌が陶器のようにツルツルになることもありませんので注意しましょう。
脱毛期間中、こうなったらどうする?
脱毛期間中、生えてきた毛は?
効率よく脱毛の効果を出すためには、成長期の毛を増やすことがポイントでした。脱毛契約期間中は、毛抜き脱毛やワックス脱毛は一切禁止。せっかくの成長期の毛を抜くという行為は、絶対やってはいけません。
しかし、カミソリやシェイバーで剃るのはOK。次の施術が2カ月後ですから、そのまま毛を生やしておくなんて、女性としては恥ずかしいですから。
脱毛期間中、妊娠したら?
自己処理が不要になるまで2年かかると言われる脱毛サロンですが、女性の場合、2年後はもしかしたら結婚してるかもしれないし、妊娠している可能性もあります。
妊娠中は、脱毛をお断りするサロンやクリニックがほとんどで、脱毛が胎児に悪影響を与えるというよりは、ホルモンの影響から、脱毛をしても毛が再生してくることや、照射の痛みによって流産の危険を避けたいからです。
今すぐ脱毛もしたい、でも子どもも欲しいという場合は、契約前に、契約期間の中断はあるのか、回数制の場合は有効期限の延長はあるのかなど、きちんと確認してから契約しましょう。
数回やっても効果が感じられないときは?
脱毛機器にはレーザーとフラッシュがあるとお伝えしましたが、もし何回やっても効果が感じられない場合は、そもそもその脱毛機器がその部位の毛を得意としていない場合があります。
例えば背中などの薄い毛は、エネルギーの弱いIPLでは効果が低く、ダイオードレーザーなら薄い毛にも効果があるといわれます。
2年やっても脱毛の効果が感じられないのなら、サロンに勧められるまま延長契約を考えるのではなく、毛質や毛量を見て、その部位に得意な機器を備えているクリニックに変えてみるというのがよいでしょう。
まとめ
脱毛機器の違いで、脱毛の期間にはサロンとクリニックで差があるということ、また、脱毛機器には、毛質によって得意不得意があるということもわかりました。
脱毛サロンに通っている方の中には、同じ施術箇所で3年も通っているという方がいるかもしれませんが、それはちょっと長すぎかもしれません。
そろそろ打ち止めにして、機械を変えてみることを考えてみましょう。