
脱毛サロンで行われるIPL脱毛は、太くて濃い毛には効果を発揮しますが、薄い毛にはあまり効果がなく、契約回数終了時にうぶ毛のような細い毛が残ってしまうことがあります。
その残った毛も無くしたい場合、延長の契約をした方がよいのでしょうか。実は脱毛は、毛質や毛量によって、脱毛方法を変えた方が、効率よく脱毛できるのです。
ここでは、脱毛の種類と、効率のよい脱毛方法の組み合わせについてお話していきます。
毛質別 7種類の脱毛のメリット・デメリット

医療用レーザー
医療用レーザーは主に、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、NDヤグレーザーがあります。なかでもダイオードレーザーはこれまで苦手だった薄い毛の脱毛も可能です。
医療用レーザーは出力が高いので脱毛の効果も高く、脱毛サロンの場合ワキ脱毛が8回~12回かかるところ、医療用レーザーなら5,6回で完了することが多いのが特徴です。
ただし、出力が高い分痛みも伴います。パチンとゴムではじかれたような痛みで、ひざ下や腕などは我慢できますが、皮膚が薄く神経の過敏な部位は痛みが激しく、途中で脱毛を断念してしまう方もいます。
IPL脱毛
IPL脱毛はフラッシュ脱毛とも呼ばれ、照射面積が広く施術の時間が短く、ワキ脱毛なら5分で終了します。また、出力が低いので肌に優しく痛みが少ないのが特徴です。
しかし、出力が低いということは、それだけメラニンに反応する光も分散し、レーザーに比べ脱毛の効果が弱いです。特に色素の薄い毛にはあまり効果的ではありませんので回数を重ねる必要があります。
ニードル脱毛
ニードル脱毛とは、電気を通した針を毛穴に入れ、電気分解によって毛根を腐敗させて毛を生えなくさせるというものです。ニードル脱毛は毛の色、質に関係なく脱毛できるので白髪も産毛も可能な脱毛です。
しかし、1本1本毛を処理するので時間がかかり毛量が多く広い範囲の部位には適していません。また、針を毛穴に刺す方向を間違え、出血したり痛みをともなったりするので、熟練した技術が必要です。
ワックス脱毛
ワックス脱毛とは、松ヤニやミツロウなどの樹脂を溶かして皮膚の上に乗せ、ワックスペパーで一気に剥ぐもので、広い範囲の脱毛に適しています。
しかし、想像しただけでも痛い上に出血や毛包炎を起こすこともあり、太い毛や皮膚の弱い部位には向いていません。
毛抜き脱毛
わたしたちにとって最も身近で、手軽にできる脱毛方法ですよね。しかし、この毛抜き脱毛を長年していると、毛が皮膚の中に埋もれる埋没毛や、不衛生な毛抜きで脱毛すると、毛包炎を起こすこともあります。
指の毛などを数本抜くくらいなら影響はないでしょうが、ワキやひざ下などの太い毛や、背中などの広範囲の部位には向いていないといえます。
カミソリ
今は小学生から毛剃りを始めると言いますが、毛抜き脱毛と同じく身近な脱毛方法ですよね。お風呂の合間に簡単で手軽にでき、またカミソリもスーパーやドラッグストアなどで安く購入できます。
しかし、カミソリで毛を剃ると、少しずつ皮膚も一緒に削がれています。カミソリによる長年の自己処理でワキが黒ずむのは、カミソリの摩擦から皮膚を守るためメラニンが生成され、やがて色素沈着を起こしてしまうからなのです。
除毛クリーム
除毛クリームは、たんぱく質を溶かす薬剤で毛を除毛します。放置しているだけで肌がスぺスぺになり、カミソリや毛抜き脱毛に比べると、皮膚への負担は少ないです。
しかし、放置時間を間違えると皮膚のトラブルを起こすことがあります。
また、ひじ下や背中などの薄い毛には向いていますが、太い毛ほど毛が溶けにくくなるので、ワキやひざ下などの毛は根元が残りやすく、上手く除毛できないことがあります。
色素の薄い毛にも効果があるレーザーとSPL脱毛の不思議

IPL脱毛とSPL脱毛の違い
フラッシュ脱毛の中でもいくつか種類があります。最近よく聞くSPLとはどのような脱毛方法なのかご紹介します。
現在、ほとんどの脱毛サロンで使用されている脱毛の機器はIPL(インテンスパルスライト)です。IPLは、毛のメラニンが導線となって、毛の根元の毛母細胞にダメージを与えるので、導線の役割である毛が太くて濃いほど効果を発揮します。
一方、SPL(スクエアパルスライト)は、メラニンをターゲットにしない脱毛法です。メラニンの少ない産毛や金髪、白髪まで脱毛の施術が可能で、これまで色素の薄い毛の脱毛は不可能とされてきたフラッシュ脱毛にとって、SPLは画期的な脱毛といえます。
毛母細胞ではなく毛包に作用する
なぜSPLではメラニンの少ない毛の脱毛が可能なのでしょうか。IPLは毛の根元にある毛母細胞にダメージを与えますが、SPLは、毛根ではなく毛を包んでいる「毛包」全体に熱を伝えることで脱毛を起こします。
IPLとSPLには、毛母細胞にダイレクトにダメージを与えるか、毛包全体にジワリと熱を与えダメージを与えるか、という違いがあるのですね。
レーザーは幹細胞をやっつける
レーザー脱毛の場合はどうでしょう。レーザー脱毛が効果が高いのは、毛を作る「幹細胞」を破壊するからです。毛の細胞も全て幹細胞から生まれますが、その細胞は毛穴の皮脂腺の辺りにあると言われます。
レーザー脱毛が効果が高いと言われるのは、この「幹細胞」を壊すことができるからです。この幹細胞をやっつけると毛はほとんど再生しないので、医療脱毛は永久脱毛と呼ぶことができるのです。
部位別 脱毛の種類を使い分けてツルツルになろう

ひざ下・ワキは値段の安いIPLで契約する
IPLのいい点は値段が安いことでしたよね。また、IPLは、太くて濃い毛なら充分脱毛の効果があります。ひざ下やワキなどの部位は、値段の安い脱毛サロンで契約すれば十分です。
IPLで残った毛をニードルで処理
しかし、IPLには細くて色素の薄い毛には効果が低いという弱点がありました。
そこで、脱毛サロンでの契約終了後に残った数本の毛は、色素を問わないニードル脱毛でツルツルにすると、さらにスペスペな肌になります。
背中やひざ上など、毛の色素が薄く範囲の広い部位はSPLかダイオードレーザーで
背中やひざ上は照射範囲が広く、しかも色素が薄い毛です。そこで、色素の薄い毛にも反応するSPL脱毛がおススメ。SPLは照射面積が広いので施術時間も短くて済みます。
また、同じく色素の薄い毛にも効果があるダイオードレーザーもGood。襟足などのカーブや細かい照射は、照射面積が小さいく小回りのきくレーザーが向いています。
手の甲や指の毛なら、ワックス脱毛
手や足の指は、骨が丸みを帯びており平らではないので、光の照射漏れも大きく、また毛も薄いので、脱毛の効果が得られないことがほとんどです。また、手の甲は皮膚も薄く血管も浮き出ているので、レーザー照射はほんとに痛いんです。
そこで、こんなときこそワックス脱毛。小さな範囲であれば痛みもそれほどないですし、毛質も細いのでそれほど皮膚を痛めることもありません。脱毛後にはタオルやアイスノンで冷却してください。
緊急のときは除毛クリームで対応
突然明日、水着を着ることになった場合どうしますか?毛抜きで抜くと肌が隆起しブツブツになります。こういうときこそ、除毛クリームなどで対応しましょう。
レーザー脱毛やフラッシュ脱毛は、施術した日に毛がなくなるのではないので、見た目は脱毛前と変わりません。また、ワックス脱毛などは赤みが残ったりすることもあります。
まとめ
脱毛は毛質や毛量、部位に合わせて脱毛の種類を変えていく方がもっとも効果的な脱毛方法といえるでしょう。
レーザーやフラッシュでなくすことにこだわり過ぎて、延長契約をしても、結局ツルツルにはならなかったというのはよく聞きます。
高いお金を払わずに脱毛できる部位と、サロンやクリニックに通ってでもやった方がい部位を分けて、賢く脱毛していきましょう。