脱毛基礎知識
脱毛トラブル

 
脱毛には興味あるけれど、ネットを見ると脱毛のトラブルがたくさん書かれていて、やっぱり迷ってしまいますよね。トラブルと言っても、原因はサロン側にある場合と、お客様自身に原因がある場合もあります。
 

トラブルの原因がわかれば、事前に避けることもできるはず。今日は脱毛のトラブルの種類と対処方法についてお話したいと思います。
 

脱毛のトラブルってどんなものがある?

やけど

レーザー脱毛機器やIPL機器は、メラニンに反応する光の波長を照射して、脱毛を起こすものです。しかし、何らかの原因によって毛のメラニンだけでなく、皮膚のメラニンに反応してしまうことがあります。
 

やけどの症状は、皮膚がただれるというよりは、照射したあとがはっきりと赤く残ったり、黒ずんでかさぶたになったりします。
 

光の照射をした直後は何ともなかったのに、1日経つと、ヒリヒリ感や赤みなどの症状が出てくることもあります。
 

乾燥によるかゆみ

皮膚にレーザー光を照射することで、光がメラニンに吸収され熱が発生します。その熱が皮膚の水分を蒸発させて、肌が乾燥しかゆみがでてくることがあります。
 

ひざ下、ひじ下など乾燥しやすく広い部位に、かゆみが出る方が多いようです。特に乾燥肌の人やアトピー性皮膚炎の方はさらに乾燥しやすくなります。
 

脚や腕などを夜中に無意識に掻くことで、皮膚を傷つけてしまう方もいますので、爪を短くするなどして肌を傷つけないようにしましょう。
 

赤みや浮腫

レーザー機器には、照射と同時にマイナス5℃以下で皮膚を冷やす装置が備えられているものがあり、皮膚を急激に冷やすことでやけどや赤みを抑えています。
 

また、IPL機器で脱毛を行うサロンでも、施術後に冷却パットやタオルで肌を冷やすのが一般的です。
 

しかし、メラニンの反応が良すぎたり、体調がすぐれなかったとき、いつもなら冷却すればすぐに引く赤みもなかなか消えない場合があります。その場合は、自宅に帰ってからも赤みが引くまで冷却が必要です。
 

色素沈着

しみの原因は「紫外線」です。レーザーやIPLの脱毛機器は、可視光線という領域の波長を人工的に取りだしたものなので、人体に有害な紫外線の領域の波長はカットされています。
 

しかし、実際に脱毛後にしみができたと感じる人もいます。おそらく、脱毛の施術によってデリケートになっている肌が、紫外線を浴びたことによって、しみができてしまったということが原因だと考えられています。
 

脱毛トラブルを起こす原因

脱毛サロンの効果はいつまで続く

 

照射エネルギーが強い

脱毛機器には、皮膚の色、毛の濃さなどによって、照射レベルを操作できるようになっており、毛が濃いうちは低い照射レベルもよく反応し、脱毛の効果も高くなります。
 

しかし、次第に毛減し毛も細くなり始めると、照射レベルを上げていかないと毛のメラニンへの反応が鈍くなります。
 

また、顔や背中などの毛が薄い部位は、脱毛の効果を出すために初めから高めに設定してしまう傾向があります。顔にやけどの症例が多いのは、そのためだといえるでしょう。
 

皮膚が敏感

レーザー脱毛やIPL脱毛は、毛を剃毛してから施術を行うのが一般的です。毛が伸びたまま施術を行うと、皮膚の上で毛が燃えてやけどになってしまうことがあるからです。
 

脱毛で肌に負担をかける上、施術直前の剃毛は負担をさらに大きくします。肌へのストレスを減らすため、できるだけ脱毛前日に剃毛を済ませておきましょう。
 

また、ひざ下やワキなど、太くて硬い毛質の部位は、T字カミソリで何度も重ね剃りをしてしまいますが、電気シェイバーを使うと、重ね剃りすることなくしかも深く剃ることができますのでおススメです。
 

施術後の冷却が足りない

施術後は、皮膚下に熱がこもっています。施術後は必ずアイスノンや冷却タオルでクールダウンを行うのですが、毛が太くて熱エネルギーがたくさん発生したときは、何時間も熱が取れないことがあります。
 

しかし、脱毛サロンなどでは次々と予約が入っているので、ベッドを空けなければいけません。
 

その際、自宅で冷却するようお願いされるはずですが、家に帰って自分でやるのが面倒くさく放置してしまう方もいて、のちのち肌にトラブルがあらわれることがあります。
 

施術後の保湿が足りない

角質層は、例えて言うならレンガを積み上げたように層が連なっています。その隙間を、セラミドという脂質がセメントのような役割を果たし、水分が蒸発するのを防いでいます。
 

しかし、脱毛によってダメージを受けた肌は、細胞間脂質が崩れ水分が逃げやすい状態となっています。また、乾燥した肌は脱毛の痛みをより感じることがあります。
 

脱毛の効果も、水分をたっぷり含んだ毛の方が、光を吸収しやすく脱毛の効果も高まりますので、保湿は脱毛前後だけでなく、毎日行うことが必要です。
 
参考記事:脱毛期間中のケアしてる?保湿が重要な4つの理由と、理想的なボディ&フェイスケア

紫外線を浴びた

肌の基底層と呼ばれるところには、シミの原因となるメラノサイトと呼ばれる色素細胞があります。紫外線を浴びると、このメラノサイトからメラニンを出し、シミとして残ってしまうことがあります。
 

脱毛直後の肌は、ダメージを受けたせいでとても敏感になっています。普例え山や海のレジャーに行かなくても、運転や通勤の際に浴びた紫外線だけでも、シミの原因となってしまうのです。
 

サウナやお風呂

脱毛後に血流が促進されるような行為を行うと、さらに体を温められ、肌がかゆくなることがあります。
 

また、特ににサウナは、汗のせいで皮膚のPHがアルカリ性に傾き、さらに肌を荒れさせてしまうことがあります。同じような理由で、激しい運動もなるべく避けた方が良いでしょう。
 

脱毛サロンが生理中の脱毛を断る理由

脱毛生理中トラブル

 

ホルモンが乱れていて肌が荒れやすい

脱毛サロンでは、施術後の注意事項として、生理中は脱毛施術を行えないとするところがほとんどです。その理由は、生理中は黄体ホルモンの影響で、肌荒れを起こしやすくなっているからです。
 

痛みで照射エネルギーが上げられない

生理中に脱毛をしない方がいいもう一つの理由は、生理中は皮膚の痛みの受容体も敏感になっているということです。
 

痛みがひどいとその結果、照射レベルを下げて施術することになります。そのときの毛が細く色素も薄い場合、照射レベルを上げないまま施術を行ってもあまり効果がありません。
 

無理して痛みを我慢すると、その後脱毛が苦痛になったり、肌がストレスを受けて肌荒れが起こることがあるのです。
 

トラブルに対処しづらい

皮膚科や美容外科などは、生理中の脱毛もOKとするところは多いようです。
 

医師の指導のもとに行える脱毛は、何かトラブルがあったときすぐに対応することができるので、生理中の脱毛を断る理由はありません。
 

しかし、脱毛サロンには医師が常駐しているというわけではありません。脱毛サロンで脱毛を行う際は、お客様自身も禁忌事項をしっかり守って頂き、お互い信頼しながら脱毛を行っていくというのがとても大切となります。
 

トラブルを避けるためには?

 

照射レベルを上げ過ぎない

脱毛機器は安全性を考えて設計されており、無茶な脱毛を行わない限り、原則トラブルが発生することはありません。
 

しかし、サロン側が脱毛の効果を早く出したいとか、もっと毛を無くしたいとかいう場合、照射エネルギーの設定を上げ過ぎてしまうことがあります。
 

逆に、お客様の側から、もっとレベルと上げてくれと要望されることもあります。サロン側もできるだけその要望に応えようと、無理が生じてしまうのです。
 

しかし、いくらやっても産毛や色素の薄い毛、毛周期から大きくずれた毛は、なかなか無くすことはできません。あまり結果を求めすぎず、安全を第一に行うことをサロン側もお客様の側も心に留めておかなければなりません。
 

体に熱がこもることをしない

夏場はシャワーで済ますことができても、冬場にお風呂に入らないのもつらいですよね。しかし、脱毛後は毛穴の中はまだ熱を持っています。それをさらに温めてしまうと、どんなトラブルが起こるかわかりません。
 

どうしても寒さに耐えられないというときは、足湯だけで済ますとか、工夫していきましょう。
 

保湿にはできるだけ油分が少ないものを選ぶ

施術後の保湿は大事ですが、どんなものを塗るかはとても重要となります。
 

脱毛後の肌はとてもデリケートになっているので、あまり刺激の強い成分が入っていないものや、できるだけ油分の少ない、水溶性のジェルタイプなら保湿も冷却も兼ねることができるのでおススメです。
 

その他、禁忌事項を必ず守る

脱毛後の禁忌事項は上記以外にも、うつ病の薬を飲んでいる方、光毒性のある柑橘系のオイルを体に塗った方なども、施術をお断りするサロンがあります。
 

これらはすべて、薬やオイルの成分が光に反応し何らかの副作用をもたらすという報告を受けているものです。
 

サロンによっても異なりますが、脱毛サロンは「以前こんなトラブルがあった」という経験から、様々な禁忌事項を作っていますので、必ず守るようにして下さい。
 

生理中や体調が悪いときは施術をキャンセル

脱毛サロンはなかなか予約が取りにくく、せっかく予約を入れた日に生理が始まったなんてことは、女性なら必ずあるかもしれません。
 

しかし、生理中の脱毛トラブルが多いことや、体調が悪いのに無理して来店するのはおススメできません。
 

そのような場合、サロンがどう対応してくれるのか、生理後優先的に予約を入れられるのか、契約前に確認しておきましょう。
 

まとめ

脱毛後の肌トラブルを避けるには、とにかく禁忌事項を守ること。また、赤みが出たらそれが引くまで冷やすこと。これが大切です。
 

また、トラブルが起きたときサロン側がどう対応してくれるのかを確認しておくことも大切。できれば医師提携サロンで契約し、万が一のとき、どのように対応してくれるのか聞いてから契約するのも良いでしょう。
 

一方、医師がいる皮膚科や美容外科では、全くトラブルがないとは言えません。カウンセリングの際の対応が雑ではなかったか、医師は信頼できそうかなど、決して値段だけで決めるのではなく、スタッフの対応も含めて契約するようにしましょう。